五日目のホクロ

世界はそれを愛と呼ぶんだぜ

好きなものを語ってみよう②(ネタバレあり)


【前回までのあらすじ】
某カタカナ5文字ホクロ版を彷彿とさせるブログを開設したまこらだったが、新しい扉を開くことに決めた。そこに待っていたのはあの有名なWikipedia大先生がタラちゃんヘアーだったという事実だけだった。













………はい。ということで、「また次の機会に綴らせていただきますね」とかアメトーークのイイ女の雰囲気醸し出してる芸人に出てそうなテンションで言いましたけど、もう帰ってきましたからね、ウルトラマンもびっくりする速さ帰ってきましたからね、もう帰ってきたのウルトラマン?みたいな、そんなピンチじゃないよウルトラマン、アッ出来上がったカップラーメン食べに帰ってきたのねウルトラマン的な状況です。

では、前回の反省から、さっそく本題に入りたいと思います。


今回、私がお話ししたいのは、銀魂長編篇19シーズン目の回についてです。

【恒道館篇】(別名:ビームサーベ流篇)

・漫画→第四百二-四百九訓(第46巻)
・アニメ→第262-264話(全3話)

  • 【あらすじ】

父の墓参りをするお妙のもとに天堂無心流のかつての塾頭・尾美一(おび はじめ)がやって来た。尾美一(通称:オビワン)は、ターミナルの転送装置爆発事故で死んだと思われていたが、毘夷夢星(びいむせい)にワープし半身を機械にする事で助かった。だが、そこで時限起動型星間波動ビーム砲を組み込まれてしまい、地球から銀河中に戦争をしかけるための道具にされてしまった。ビーム砲である尾美一を止めるため銀時が1人で戦いに行く。



  • 【尾美一とは】


尾美一(おび はじめ)

志村新八、志村妙の実家である恒道館道場の元塾頭。 愛称は「オビワン」、「オビワン兄様」、「一兄(はじめにい)」など。 志村姉弟にとっては剣の道における先達であると同時に 実の兄のような存在で非常に慕われており、妙にとって初恋の相手でもあった。




こちらどうみてもスター◯ォーズをパロっている回なのですが、実は銀魂長編の一つであり、「アニキとは、弟子とは、」を考えさせられる話なんですね。ここで、もっと砕いて説明したいと思うので、今までの説明で「オーケーわかった!で、お前の言いたいこと早く言えや今チクショー筑前煮」って方はスルーして頂いてオーケーです。


尾美一という天才剣術士がいて、志村姉弟の親が開いている道場の塾頭をしていました。若くして一つの道場の塾頭をする程の腕の持ち主ですから、その剣才は江戸中に轟くものでした。そうもあって、剣術留学生に選ばれ、宇宙へと飛び立ったんです。でも、宇宙へ飛び立つときに運悪くターミナル(言わば空港です)の転送装置爆発事故にまきこまれてしまうんです。
転送装置の暴発にまきこまれた尾美一ですが、奇跡的に辺境の惑星・毘夷夢星(びいむせい)に転送が成功していました。しかし、尾美は右半身に致命的な重症を負い死んでしまいます。
ですが、毘夷夢星人はその尾美の遺体を拾い右半身をカラクリ化し、尾美一の蘇生に成功したのです。

ここで、毘夷夢星についてお話しします。
毘夷夢星は、星をあげて兵器産業を切り盛りする星です。武器商人のため、戦争を商いとしていますから、多くの闇商人と密接な関わりを持っています。その中には「火種屋」と呼ばれる、戦争を引き起こすため暗躍する組織もありました。

そうです、尾美は毘夷夢星人によって戦争を引き起こす兵器、つまり火種屋にされてしまったのです。尾美の半身には、時限起動型星間波動ビーム砲が組み込まれており、これが発射されると地球は銀河中に戦争をしかけることになります。

このころ、地球から全銀河(以下、惑星同盟)に対し、星間波動ビーム砲は手に余る兵器だから製造や輸出入を禁止する法案が提出され、ほぼ可決状態にありました。この法案は兵器産業を切り盛りしている毘夷夢星にとっては、兵器の製造をやめさせられるもの、つまり、国内産業が破壊されるものでした。毘夷夢星側にとって、地球は目の上のたんこぶ状態でした。

だから、ビーム砲をもつ尾美を地球に送り、そこで発射させ地球が他の星々に戦争をふっかける状態を作り出すことで、戦争で使う兵器の需要を高め、毘夷夢星の国益を増やそうと思ったのです。



まあこんな感じで2つの話が同時進行しているのが長編の特徴です。言わば伏線ってやつですね。




そこで私がこのブログで伝えたかったことを発表します。それは…




【銀さんが新八に尾美を斬らせたくなかった理由】



です。

他にもみどころはたくさんありますが、それを全て語れるほどの語彙力がないし、綺麗な表現もできない私なので、これだけ、これだけを綴りたいと思います。








【銀さんが新八に尾美を斬らせたくなかった理由】

新八とお妙が大好きなあのころの尾美を連れ戻すため、銀時は1人で尾美と戦います。ですが、相手は剣術留学生にも選ばれる剣才の持ち主、いくら白夜叉と恐れられた銀時でもなかなか歯が立ちません。ボロボロになった銀時の元に、本当は来るはずではなかった志村姉弟と神楽ちゃんが到着します。吐血し、ところかしこから流血し、生きているのがやっとという状態の銀時でしたが、「絶対に新八とお妙の元に尾美一を連れて帰る」と言い自分を奮い立たせます。しかし、その想いとは裏腹に銀時の身体は言うことを聞いてくれません。銀時の想いと、その姿をみた新八は「銀さんまでいなくならないでくれ」と、やめるように促します。そして「後のことは僕に任せてもらえるか」と銀時に変わって尾美を連れ戻すことを決めます。

同じアニキとして、新八が尊敬・憧れる尾美アニキ像を壊して欲しくない、これ以上新八に何も失わせなくない、こういった理由が尾美を斬らせなかった理由の一つだと考えます。

さらに私はこう思いました。



実は銀時は、昔自分の恩師を自分の手で処刑した経験があります。(詳しくは単行本58巻を読んでください。)銀時はその時、恩師を手にかける辛さ、恩師が死んでしまうという最悪の事態を回避できなかった悔しさ、恩師と過ごした憧憬、どうにもならない喪失感、罪悪感、嫌悪感を経験しています。

だから、新八にはそんな想いして欲しくない、自分の大切な弟子には、自分の大切な仲間には、自分の大切な人には、自分が経験したあんな記憶を、想いを、生涯味わって欲しくない、そういった想いがあったと思います。

銀時が尾美を手にかければ、新八は銀時のせいにできます。逆に、新八自身が手にかけてしまえば、新八は自分の行いを生涯背負って生きなければいけません。自責の念に今だに苦しめられている銀時にとっては、その辛さを知っている銀時にとってはどうしても避けたい状況です。だからこそ、銀時は自分1人で、自分が泥をかぶって尾美を斬って尾美を戻そう、そう考えたのではないでしょうか。
そして、その戦いの場に新八を来させないように真選組や柳生家に土下座して頼んだのではないでしょうか。


ですが、新八の「銀さんまでいなくならないでくれ」という言葉でハッと気付いたのです。
そして、感じたんではないでしょうか、新八の成長を。弱いから護らなければならないと思っていたけど、実はもう何かを護れるくらいまで弟子は強くなっていて、いや、その弟子に護られている自分がいることを、きっと銀時は気付いたのではないでしょうか。そして、自分とは違う強さ、自分の行いに伴う責任に打ち勝つ強さをもう弟子は持っていることに。

だからこそ、尾美を斬ることを後押しした。もちろん、自分の愛刀で。

結果的に尾美は最後の最後、新八に斬られるその直前で帰ってきます。そして斬られた後尾美は、カラクリではなく尾美一として時限起動型星間波動ビーム砲を毘夷夢星に向け発射します。つまり、尾美と毘夷夢星だけが消滅するのです。

そんなこんなで地球の危機は乗り越えて、道場も再興する、という話で終結します。



  • 【まとめ】

拙い言葉と低い語彙力で「何言ってんだこの人…」状態だと思いますが、とりあえず言いたいことは、



まあ読んでください、銀魂、オススメです。

銀魂-ぎんたま- 46 (ジャンプコミックス)

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P.S この話、神楽ちゃんのなんとも言えない表情や立場などがオススメです、是非に。